「私はね、結婚に失敗し、娘の教育も失敗しました。きみ〜、このままじゃ極真は潰れてしまうよ。10年後、全国の支部長の3分の2が50歳を超えるんだよ。極真は老人の組織になってしまうよ。国も会社も老人たちが支配する組織は必ず崩壊します。いま極真が直面している危機がここにあるんです。極真に老人は私1人だけで良い。支部長を世代交代させて、組織全体を若返らせなくてはならない。だから私は毎朝、こうして極真会館全国支部勢力地図をみては、その方法を考え続けているんだよ。徳川家康が大名の改易や転封の方便を考えるようなものだよ」
大山の言葉は正しかった。確かにこのままでいけば10年後、支部長の大半が50歳を超える。1993年、もともと極真会館の亜流団体に過ぎなかった正道会館は、フジテレビの後援でKー1グランプリを開催し、積極的なメディア戦略によって空手界に攻勢をかけつつあった。そんな正道会館の台頭に対し、何ら打つ手を講じようとしない支部長たちに、大山は度々怒りをあらわにした。
「昔の極真だったら正道なんてとっくにつぶしていたよ。黒崎や芦原、添野がいたら、今頃石井和義の首のなど飛んでいた。だがどうだ?今の恐怖心で石の首をとってくるような威勢の良い奴はいないんじゃないの。せいぜい牢屋間位だよ。いざとなったら命の駆け引きができるのは。極真は守りに入ってしまった。支部長は自分の富を肥やすことに躍起になっている。三瓶も中村誠も試合上の上でしか戦うことを知らないのよ」
「このままじゃ極真は死に絶えるよ。だから私は支部長に定年制をと思っています。60歳になったら引退してもらう。年内に支部長定年制を実施します。それしか極真を伸ばす方法は無いのよ」
全日本選手権も終わり、のんびりと日々を過ごしているように見えた大山が、こんなに思い詰めていたことを知って私は驚きを隠せなかった。大山は不治の病に犯されながら、極真カラテの将来を本気で危惧していたのである。1993年の晩秋
by「大山倍達正伝」586p 小島一志2006
■なるほど。遺言で後継者は松井章圭だったが、遺族の妻が無効裁判起こし泥沼へ。大山倍達は妻や長女や娘婿には任せられない。結婚は失敗だったと。
寸止め空手ではなく直接打撃の殴る蹴る(顔面突きや投げ締めグラウンドは無し)の元祖・極真会館創設者の大山倍達伝記。朝鮮半島出身。ちなみに最強はたぶん柔道柔術。元空手雑誌編集長かつ極真有段者の著者によると大山倍達は嘘つきだと。まぁそれは私も少林寺拳法をやっている時、牛殺しの映画を見たり、弟子のウィリーウィリアムスの熊殺し動画を見たり、YouTubeで極真の幹部?がアメリカかどっかの街角で10人ぐらいを相手に戦った動画を見たりして、こりゃ全部演舞だと思った。こっちも演舞の少林寺拳法プロだったからw。大山倍達と極真空手の漫画・空手バカ一代の原作者・梶原一騎が創作だと。まぁでもそれは世界一の格闘技業界を作り上げる夢目標を設定して、そのそこに至る経営計画書を大山倍達の意を汲み取った梶原一騎が代わりに描き、その夢物語をあちこちに発表しているうちに信じた弟子や生徒やマスコミやその他一般の情報弱者のファンも含めて、結果としてはものすごい空手組織を作り出し、死んだ後は派閥争い内紛クーデターも起こったけど、それで結果としてますます広がって、そこの出身者がKー1とかプライドや今のRIZINも作り上げることになった。立ち技直接打撃競技元祖の一人。ムエタイや日本拳法が先?まぁいろいろあるけど超絶大成功だなと思った。今更ながら。嘘や偽りや作り話がもうたくさんあるキリスト教とか日本書紀とかなんか知らんけど。そういうのもみたいなもんだ。信じ込ませる物語や作り話や嘘やデマやそーゆーのもなんかすごいなぁ。ネットワークビジネスとかもうなんか詐欺だらけたくさん。ただたまにものすごい作り話は奇跡を起こす。例えばブルースリーっていうのは単なる大道芸人旅芸人の息子で元不良がカンフー映画スターで超絶大成功して。あーそうそう私もそれで少林寺拳法の道場に入ったわけだが、ブルースリーの方がもうはるかにほとんど単なる芸人で、大山倍達みたいな嘘じゃない武勇伝はブルースリーにはほとんどない。まぁうそも方便というか、相手を幸せにするような嘘ならその気にさせるやる気にさせる良い意味で夢を見させると言うほら吹きはいいかもね。孫正義も多分そうだし。いや孫さんは20代のホラほぼ実現だわw。梶原一輝は行って見ればまぁ漫画家出身ですが、メディアの人間だから、いかに本を売るかテレビの視聴率を上げるか自分が関わった極真空手とかのイベントの成功とか多分普通に自然に考えて創作していったんだろうなぁ。ああそうか。俺ももともと広告代理店の広告コピーライター出身だし、お金をもらって広告制作を依頼されたときにはいかにそのクライアントとか社長がもしくは商品が、多少詐欺的であるとは言えそれをいかにもほんとのように販売促進の文章を作り上げていくっていうのが俺の仕事だったじゃないか。その点は梶原一輝と同じだ。糸井重里なんかも。ただね、やっぱ広告のコピーライティングをしてる時、相手の会社や社長からその商品とか会社の話をいろいろ聞いていると、明らかにこれは嘘だとか、まぁそこまではなくてもまぁ誇張大風呂敷だよなぁって話があってもそう思っても、「なるほどそうですか!社長すごいですね!」とヨイショ話をもとに広告コピーを文章を作っていたよね。これじゃ読者騙すことになるな。「俺の友人親友はこの商品買うなよ」「この会社の求人広告に応募するなよ」なんか心がモヤモヤしながら。まぁそれはしょうがないよ。お金をもらう相手をよいしょするのは当たり前だし、サラリーマンだって会社から言われたことが詐欺的なことであっても、上の言うことには基本逆らえないし、お客様にも「いやーご無理ごもっとも」ごますりやるのが当たり前さ。てなことをやる必要がなくなったのが、広告ではなく本の出版だ。もしくはブログとかFacebookとかYouTubeでも言いたい放題、後は講演会でもセミナーでも言いたい放題。ただそのほとんどはやっぱりちゃんとした本には今まで書けなかったし、まぁ書いたかもしれないけど当たり障りのない程度で。だってそのグレーゾーンとかブラック的なやつとか犯罪的なことで本当のことを書いたり言ったりしたらね、まぁ日本だと別に殺されはしないだろうけど。まぁそういうのをやりすぎるとやっぱりね普通のビジネスもお金はもらえないし生きていくことが難しいし。とかふと思ったんで、今は2.7リットルのイオンまいばすけっとの20度の焼酎998円とオレンジジュースでサワーを自家製で作ったやつが最近の私の流行で、今から隅田川公園に行ってこの本とか本多勝一とか赤松利市の本を思う存分たっぷり風に吹かれながら読みます。この本自体もどこまでが本当かどうか、もう今となってはわからないところもたくさんあるよね。確かめようがないこともたくさんあるし。本多勝一「カンボジアの旅」読んでもそう思った。■「最後に、この項で記しておかなければならないことがある。それは、ここまで紹介してきた大山のアメリカ遠征を伝えるメディアの記事は、皆例外なく大山による手紙か、大山の言葉で述べられたものでしかないと言うことだ。客観的な資料は一切存在しない。特に大山は実際にプロレスラーと戦った写真は実在すると断言した。しかし、結局紛失してしまったと言う言い訳によって、証拠となる写真を提示する事はなかった。また安田エイジや加藤重夫等極真会館創設生の大山の弟子、さらには何人かの格闘技関係者たちも、大山がプロレスラーと戦っている心を収めた写真を見たと証言している。中には8ミリ映像を見たと主張するものもいる。だが、その写真の詳細を具体的に説明できたものは誰もいない。力道山にせよ木村雅彦にせよ、さらには大山より1時代前、欧米を舞台に行く他の他流時代を演じたとされる柔道家前田光代も、彼らの試合記録は全てでは無いものの現存している。しかし、大山倍達の試合記録のみ皆無なのだ。それ故大山のアメリカ遠征は謎に包まれ、結果的にその謎が大山倍達伝説の創作に寄与したとも言える。また、これこそが後の大山倍達批判の根拠となった。少なくとも、私が上げてきたメディアの記事は、大山倍達伝説アメリカ遠征物語が作られた経緯を説明するものであるが、大山の武勇伝の証拠にはならないと言うことを、特質しておく必要はあるだろう」■「それでも大山倍達はたった一代で一介の町道場に過ぎなかった極真会館を、世界140カ国に公認支部道場を有し、累計12,000,000人の会員数を誇る世界最大の空手流派に押し上げた。その事実は変わらない」by著者の小島一志